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社員リレー・エッセイ 井原 摩耶 (業務管理部)

「ワインを通じて地球の未来を考える」

 ラシーヌ便りをここまで読んでくださっている皆様、はじめまして。業務管理部の井原です。ラシーヌに入社して、あっという間に2年が経過しました。

 地球規模での気候崩壊がいよいよ“異常気象”などという一過性のものではない、と気づかされる昨今です。生産地から毎年の作柄や異常気象による被害状況などの報告を目の当たりにするようになり、いよいよ無関心ではいられなくなりました。熱波の影響でブドウが干からびてしまったり、深刻な遅霜や雹の被害によって収量が激減してしまう生産地域も、後をたちません。
 直接的ではないかもしれませんが、私たちの便利な生活と引き換えに(?)ブドウ栽培農家のみならず、農地が受ける影響は甚大です。ワインの流通に関わるものとして、ワインの未来、ひいては地球全体の未来を守るために何ができるのか、大げさなように聞こえるかもしれませんが、自然に考えるようになりました。もちろん、世界規模、国単位での対策は講じられていますが、たとえ小さくても、我々一人一人の日々の行動こそが大きな変化を生むのだと思います。さてそんな中、私たちになにができるでしょうか?

 「気候崩壊を止めるにはどうしたらいいか?」 このような大きすぎる命題にすぐに答えを出すのは難しいでしょう。世界中の研究者が論文を書き、多くのジャーナリストが現状を伝えています。ただ、情報が多ければ多いほど、何が正しい情報なのかを見極めるのが難しいのも事実です。実際、私も何を読めばいいのか、検索しただけで「手に負えない…」 という気持ちになってしまいました。確かに、関心を持って我々の生活と気候崩壊の因果関係を調べたり、世界のニュースに耳を傾けたりすることも、もちろん大切だとは思います。ただ、行動するまでに時間がかかるし、結局何もしないで終ってしまうかもしれません。では、小さくても今すぐできることをまずは始めてみてはどうでしょうか? それなら誰でもすぐ出来ます。

 私が取り組んでいるのは、本当に小さなことですが、365日をつうじて毎日意識しています。どんなことでしょうか? きっとみなさんもされていることだと思います。
 例えば、マイボトルを持ち歩き、ペットボトルなどの使い捨ての容器を使用しない、エコバックの利用を徹底する、個包装のお菓子を買わない、なるべく物を増やさない、不要なものはフリマサイトなどで売るなどして捨てない、ごみを捨てる際には行政のルールに従う、などほんの小さなことです。決めているのは、「とにかくごみをなるべく出さない」というルールだけです。それなら今すぐ始められるし、継続も楽です。
 社会全体の取り組みを待つのではなく、まずは自分でも出来ることから、できれば今すぐ行動に移すのが重要だと思います。そして、誰もがその意識を、家族、友達、地域へとどんどん広げていけば、100年後に地球の姿はきっと大きく変わっているのではないでしょうか。

 ワインの未来を考えることは、地球の未来を考えることに少なからず通じていると思います。未来の食卓にも美味しいワインがあり続けて欲しい。ワインを愛するより多くの人に、少しでも地球の未来のために“今”出来ることを行動に移していただきたいなと思い、このテーマでエッセイを書いてみました。

 さて、入社2年目にしてついに私にも後輩ができました。もう一番下だから…とばかり、安心してはいられません。頼れる新入社員のひとり、亀井さんにバトンをつなぎます。亀井さん、よろしくお願いします!

 
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