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社員リレー・エッセイ 鬼田 貴広 (営業部)

「ワインはどういうもの?」

 はじめまして、営業部の鬼田貴広(きだたかひろ)です。2020年4月に入社し、9月で2年半が経ちます。大学を卒業後、ワインの経験がほとんどない状態での入社でした。入社後、すぐに営業部になったということもあり、酒販店、飲食店の方とお話しする機会も多く、そのお店がどういった基準でワインを選んでいるかを知ることができました。ナチュラルまたはクラシックと呼ばれているワインをメインないし専門に扱うお店、様々なジャンルのワインを幅広く扱うお店、一つの国のワインを専門で扱うお店などがあり、ブドウから出来たお酒を「ワイン」と一括りに考えていた自分にとってはとても興味深かったです。と同時に、このように思えたのも幅広いジャンルの味わい、国を扱うラシーヌだからなのかとも感じました。 

 ワインに本格的に携わるようになり、約2年半と非常に短いですが、その中でワインに対する考え方に変化があったこのテーマで書こうと思いました。経験がほとんどない状態での入社で営業をしていたということもあったからなのか、入社してすぐの頃の自分はワインに対して、飲みものであるということは大前提として、売るものという印象が強かったです。コロナの影響も大きく、緊急事態宣言や酒類提供禁止が発令され、お酒全体が売れなくなればなるほど、「売らないといけない」という感情が大きくなっていました。
 ですが今、一番強く思っているのは、ワインは繊細なものだということです。輸入会社に勤めているからこそ出来た体験だと思うのですが、同一の生産者、ヴィンテッジ、キュヴェで、輸送状態が良いものと悪いものを飲み比べる機会がありました。その2つのワインは同じように見えて、香りも味わいも全くの別物になっていました。輸送・保管状態が違うだけで、こんなにも変わってしまうのか、と衝撃を受けたとともに、貴重な経験だなと感じました。そして、輸入会社に限らず、ワインを届ける側に立つ人は、適切な状態で届けないといけない。そうして初めて生産者の求める味わいや考え方が飲み手に伝わるのだと感じました。 
 また、楽しむものという印象も日々、強くなっています。同じワインを飲みながらそのワインについて、あるいは全然関係ない話をしたり、ブラインドテイスティングをしたり、垂直・水平試飲をするなど・・・。ワインにはいろいろな楽しみ方があるんだなあと、コロナ禍ではなかなか出来なかったことを体験できる機会に恵まれ、昔よりもワインを楽しめているような気がします。 
 ワインがどういうものなのかは分かりませんが、自分の中でワインに対する考え方が変化する、あるいは新しい発見があるというのは楽しみです。このエッセイを定期的に見返して、その時の自分が、このエッセイを書いた時の自分と比べてどういう考え方になっているか、変化を観察したいと思います。

 来月は、業務管理部の井原さんにバトンタッチです。よろしくお願いします!!

 
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