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『ラシーヌ便り』no. 167 「10月出張報告 シュレール マズィエール」

 昔から自然災害に見舞われてきた日本ですが、この秋は、為す術がなく、防ぎようがないことを体験した辛い秋でした。被災された方々には、衷心のお見舞いを申し上げます。
 今後、地球温暖化により、台風はますます頻繁に大きくなり、かつては被害のなかった北海道にも、台風が来るようになってきています。冷えすぎる公共機関の冷房、不必要な電力の消費、大量に廃棄される食料品、無駄なエネルギーを減らす工夫はすぐにもできそうですが、社会全体のエネルギー消費や食品廃棄物を減らすことは、個人の力では何もできません。それでも一つ一つ、できることから積み重ねていかないといけない時と深く思います。遅すぎるでしょうが、まずは家庭からと、足元から取り組みを始めています。オフィスでは、もともとペットボトルのお茶は使いませんが、改善点を見出して、取り組んでいきたいと思います。

 

10月出張報告 (9月27日~10月7日)

Gérard Schueller et Fils (Bruno Schueller)

 シュレールの収穫中2日間、30人の収穫メンバーの食事のお手伝いをさせていただきました。
 決まった時間に、昼食、夕食を30人分用意して、皆でシュレールの極上のワインを、驚きながら、たっぷりといただきました。今年のフランスは猛暑にみまわれましたが、アルザスでは、8月に雨が3度、30mlほどずつ降って、8月の降雨総量が100mlありました。それほど暑くなく、水分も十分だったため、ブドウがうまく育ちました。質量ともに恵まれた、バランスのよいブドウを収穫できたので、ブルーノ達はとても嬉しそうでした。

 

 

 

エスカルゴブリオッシュを作るクロディーヌ(ブルーノの母上)。
今日は56回目の結婚記念日、54回目の収穫の食事。

 

Vin l’ancienne a Padern / Momoko et Fabrice Monnin

 その後、コルビエールのMazière(マズィエール)へ、ファブリス・モナンと桃子さんを訪ねました。
 マズィエールでは、点在する合計7haの畑から、2014年、2016年、2017年は7000本。2015年が最も多くて12000本を造ることができました。7haの畑からこの生産本数はとても少ないのですが、その理由は鳥害です。獣害は畑を柵で囲って被害を防いでいますが、鳥害はどうすることもできず、収穫は3年続きでわずかです。来年は、鷹の鳴き声を畑に仕掛けると言っています。効果があるように、と願うばかりです。

 繊細で、余韻に感じられる柔らかな甘さとともにかすかな塩味があり、酸化のニュアンスが心地よいファブリスのワイン。この秘密を、ファブリスは、「パデルヌのテロワールだ」といいます。

 地下深くから湧き出る泉は、様々な養分を含んでいる。雨水と違うんだ、長い時間をかけて地中から湧き出てくる泉がいくつもある。だからこの村の野菜、トマトは特別な味がする。ブドウだって同じだ。地中深くから根が吸い上げる水の質が違う、だからブドウそのものが、周辺の村とは異なって、これが‘パデルヌ‘のテロワールだ! 

 亡ジャン=ミシェル・ラブイグさんの家族から引き継いで6年、「ワインはそう簡単に売れないよー」 と、半ば倒産している地元の協同組合メンバーにさんざん言われたそうです。
 今年も、ハートを掴んで離さないようなマズィエールのワインがリリースされます。

 

 

 


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