『ラシーヌ便り』no. 199　「出張前に思うこと」

【出張前に思うこと】

　11月3日からフランスに出張します。ヨーロッパにいると、ウクライナ・ロシアの戦争が身近に感じられます。先日ウクライナにあるワインショップ goodwineで働くソムリエールのVikaさんが夫の腕にいだかれたまま、ともに亡くなりました。もうすぐお子さんの誕生を待っていた二人は、ドローン爆弾の犠牲者となったのです。その半年前に、goodwine（キーウにあるヴァン・ナチュールのインポーター・ショップ）の倉庫が爆撃にあい、ティエリー・ピュズラの呼びかけで、ワインの寄付が呼びかけられました。地球上の戦いは遠い話ではないと思い、涙が止まりませんでした。香港・ウイグルで現におきていることを知るにつけ、今後アジアでおこるであろう不幸が案ぜられます。
　1人1人が祈り続けても、何の力にもならない、無意味なことかもしれません。それでも、瞬間瞬間平和を祈ることが、戦争を防ぐことにつながる、戦争をやめさせることにつながると信じています。
　と、このようなことを考えながら、出発の用意をしています。2022の収穫は、夏の猛暑、9月の雨の問題はありましたが、造り手たちは良い収穫を喜んでいるようです。帰国後、皆さまに明るいご報告ができますようにと願い、期待しながら行ってきます。

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