Zurab Topuridze
ズラブ・トプリゼ
造り手: |
Zurab Topuridze ズラブ・トプリゼ |
国・地域: |
Dablatsikhe ジョージア / グリア / ダブラツィヘ |
主要な使用品種: |
ルカツィテリ(Rkatsiteli) チュハヴェリ(Chkvaveri) スヒラトゥバニ(Skhilatubani) サペラヴィ(Saperavi) |
ホームページ: | https://www.iberieli.com/ |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
ズラブ・トプリゼについて
グリア地方出身のズラブは首都トビリシで働く傍らズラブは地元でワイン造りを少量造ってきたが、2010年に新酒祭りに出品したところ評判となり、兼業でワイン造りを始める。2016年にはカヘティ地方でのワイン造りにも着手。ジョージアは東西に長く、東のカヘティ地方は国内最大産地でもあり、気温が高く乾燥している。一方、西のグリア地方は黒海に接する比較的冷涼多雨な地域。両地域の収穫時期には2か月程度の差がある。特にグリア地方の土着品種であるチュハヴェリは成熟するのが11月になることもあるのだそうだ。そのため2地域でのワイン造りもさほど苦労はしていないとズラブは言うが、それを可能にするのは長年大きな企業で働いてきた中で培われてきた彼の能力なのだろう。そしてそれはズラブと7人の家族、共に働くイベリエリ・チームによって支えられている。ワイナリー名のIberieli(イベリエリ)とはジョージア人の先祖にあたるコーカサスの民族のひとつで、数千年も前からワイン造りをしていた民族だとされている。
グリアについて
黒海に面した産地の一つで亜熱帯性気候。年間降水量は約1500mmを超え、しばしば海からの霧に覆われる。湿気を避ける為の栽培方法として、ブドウ樹を樹木に這わせ、収穫は籠を背負って梯子をかけて行う「マグラリ」式や、背の低い木や支柱を使ったブドウ棚に枝を這わせる「オリヒナリ」式で栽培されていたが、最近はヨーロッパでも一般的な垣根式の「ダブラリ」式が多い。平地の畑と斜面の畑があるが、高品質なワインを産するブドウ畑は水はけと風通しの良い標高200~400mの斜面中腹から上部にある。グリアはソビエト連邦時代はワインの産地として重視されておらず、そのワインは19世紀の文献で賞賛されているが滅多に手に入らない幻の銘酒だった。主要な地場品種は赤のチュハベリ、アラダストゥリ、ジャニ、スヒラトゥバニ。特にチュハベリは果皮が薄く、マセレーション発酵しても淡い色のロゼのようで、しっとりとして味わい深い。
ジョージアについて
ジョージアは黒海とコーカサス山脈に囲まれた世界最古の伝統的ワイン生産国である。面積は北海道の約83%にすぎないが、400種類以上におよぶ地場品種の宝庫であり、約8000年前からワイン造りが行われて来た。ヨーロッパとアジアの接点に位置し、幾たびも異民族の侵略にさらされてきたが、4世紀にキリスト教国となって以来、ワインは信仰とともに人々の生活に根付き、途切れることなく醸造されている。ソヴィエト連邦の支配下でも、人々は太古と同じやり方で庭の一角に埋めた甕(クヴェヴリ)で自家消費用のワインを作り続けた。1991年の独立後、最大の輸出先であったロシアが2006年にジョージア産ワインの輸入を禁止したことがきっかけとなって、伝統的醸造手法の持つ意味と価値が見直され、2013年にクヴェヴリによるワイン醸造がユネスコ世界無形文化遺産に登録された。クヴェヴリで醸造されたワインは大半が自家消費用のため市場に出回る量は少ないが、工業的な醸造の対極にある自然な手法として世界的に注目を集めている。