Parlange & Illouz
パルランジュ・エ・イルーズ
造り手: |
Jérémie Illouz ジェレミー・イルーズ |
国・地域: |
Villesèque フランス / シュッド・ウエスト / カオール / ヴィーユセック |
主要な使用品種: |
ジュランソン・ノワール(Jurançon Noir) マルベック(Malbec) |
ホームページ: | http://www.terroir-explorer.com/ |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
パルランジュ・エ・イルーズについて
ポール・パルランジュとジェレミ・イルーズにより2008年に立ち上げられたワイナリーで、ネゴシアンワイナリーとしてのスタートだったが、2011年から6haの自社畑からワイン生産をしている。マルベックを中心に、土着品種のジュランソン・ノワールやヴァルディギエ古樹も栽培しており、自然が豊かな環境のカオールの地で羊を使った畑管理など、土地との調和を重視。近年は気候変動に合わせた品種選択を行い、実験的にサンソーやウニ・ブラン、シャルドネなども植樹。2016年に新設されたセラーは、半地下でエアコンに頼らない温度管理が可能赤ワインは全房醗酵し、出荷されるワインの8割以上が無添加で瓶詰めされている。ジェレミーのワインは著名な生産地でもなく、クラシックワイン的観点からもナチュラルワイン的観点からも派手さがあるわけではないのだが、実直な栽培と醸造が感じられる、芯の通ったワインだ。
カオールについて
古くから通称「黒ワイン」と呼ばれる、濃厚なワインの産地として知られるエリア。ボルドーからほぼ真東に150kmほど離れた内陸部にあり、夏はより乾燥し暖かい。それゆえ産するワインは、ボルドーの典型的な赤よりはテクスチュアが幾らか粗いが、豊かで活気がある。カオールの名声は12世紀には既に高く、当時からイギリスに大量に輸出され、ボルドーと競合するほどの人気を博していた。また、歴代フランス国王にも愛され、ルネサンス文化を推奨したフランソワⅠ世は、パリ近郊のフォンテーヌブロー宮殿でカオールのブドウ品種を栽培させた。AOCカオールはマルベック70%以上。補助品種はメルロとタナのみ。ジュランソン・ノワールは1996年以降、AOCワインには使用不可となる。マルベックはこの地方名で、コットと呼ばれることが多い。
シュッド・ウエストについて
フランス南西部。ボルドーのジロンド河の上流となるガロンヌ河沿岸から、大西洋岸のフレンチ・バスク地方、ピレネー山脈、ガスコーニュ地方、トゥールーズ近辺まで。広大な範囲にブドウ畑が点在する地域。温暖多雨なバスク地方から、少雨で乾燥した内陸部まで、テロワールは多岐に渡る。主なAOCは、ボルドーのすぐ東のベルジュラック、ガロンヌ河の支流となるロット河支流に広がるカオール。ユニークな固有品種モーザックやデュラスなどが活躍する、AOCガイヤック。固有品種フェール・セルヴァドゥーで注目される、AOCマルシヤック。強壮さで知られる、AOCマディラン。クリスピーなクールビュ品種が活躍するAOCイルレギーなど。ジャンシス・ロビンソンは、ピレネー山脈の急斜面で生まれる風味の強い白、ジュランソンを「フランスで最も際立った白のひとつ」とし、マルシヤックのフェール・セルヴァドゥーを、「胡椒のような風味を持ち、背筋がゾクゾクするほどこたえられない品種」と高く評価している。