Clos de la Bonnette
クロ・ド・ラ・ボネット
造り手: |
Henry Guiller-Montabonnet アンリ―・グイエ=モンタボネ |
国・地域: |
Condrieu フランス / ローヌ / ローヌ北部 / コンドリュ― |
主要な使用品種: |
ヴィオニエ(Viognier) シラー(Syrah) |
ホームページ: | なし |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
クロ・ド・ラ・ボネットについて
コンドリュー村であまりの急斜面のため第一次世界大戦後、耕作放棄されていた畑を、1970年代からこの地で有機栽培農業を営んでいたアンリ・グイエ=モンタボネが購入。取得した1990年代には木々が生い茂り、半ば林のようだった土地を開墾した畑は当然、化学肥料や農薬とは無縁であった。標高330m前後、2.5haの畑の大半はヴィオニエ。2016年から借地の畑で、コート・ロティの生産も開始した。アルザスのピエール・フリックの醸造技術にも学び、亜硫酸添加量の低減にも尽力する。ヴィオニエは発酵前に約10℃に冷却。アルコール発酵は、果汁の約2/3をフランス産オーク樽内、1/3をステンレス・タンクで行う。その結果、コンドリューらしい力強さを持ちつつも、滑らかな口当たりと、重々しさのないニュアンスをそなえる、ちなみにAOC域の大半が厳しい急斜面となるこの村では、この生産者が実質的に唯一の有機栽培農家だと地元でも評価されている。(AB認証保持)。
ローヌ北部について
時に斜度60度にも達する、ローヌ河の狭い谷沿いに南北に広がる産地。主要品種はシラーとヴィオニエ。「熟成するとボルドーの卓越したワインに匹敵する、きわめて威厳あるワイン」とされ、高く評価されるコート・ロティ、エルミタージュ、コンドリュウなどを擁する。しかしその3つのAOCの栽培面積はいずれも非常に小さく、濃密・強壮さで知られるエルミタージュは約130ha(シャトー・ラフィットより少しだけ広い)ほど。コンドリュウは赤も生産するが、より高名なのはヴィオニエの白。域内に、わずか3.8haの極小AOCシャトー・グリエを内包する。近年は「高貴なエルミタージュの野性的な従兄弟」とも言われるコルナスにも注目が集まる。この地ではシラーの生産者はブルゴーニュほど石灰岩を追求せず、かわりに花崗岩を重視する。ヴァランスのすぐ南西に広がる丘陵地帯アルデッシュも、ブルゴーニュのルイ・ラトゥールなどのネゴシアンが大規模開発を行い、脚光を浴びている。
ローヌについて
リヨンのわずか35km南の街ヴィエンヌからアヴィニョンまで、南北約200kmにわたるローヌ河両岸に開く南仏の産地。エルミタージュ、コルナスなどを生む北部と、シャトーヌフ・デュ・パプ、ジゴンダスなどを生む南部に分かれる。生産量の面では、ローヌ河沿いの狭い谷の急斜面に畑が続く北部は、比較的なだらかな丘陵が続く南部に対し、わずか1/10ほどである。最もベーシックなAOCであるコート・デュ・ローヌは、北部では50村、南部では113村がその名を許される。のべ4万haの畑から生まれるそのワインの生産量はボジョレの約3倍で、ボルドーの全生産量に次ぐ。そのうち白、及びロゼは、わずか4%以下にとどまる。赤ワインの主要品種はグルナッシュで、赤の総栽培の約40%を占める。この地にブドウ栽培をもたらしたのは、紀元前4世紀頃にマルセイユの港を築いた古代ギリシャ人。その後、紀元前125年ごろ入植したローマ人が、ワイン生産を飛躍的に発展させたと言われる。