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Benoît Lahaye 
 ブノワ・ライエ 

ワイナリー名 Benoît Lahaye 
ブノワ・ライエ
創業年 1930年
         
国・地域 フランス ・ シャンパーニュ
地区/村 ブジィ
代表者 Benoît Lahaye 
ブノワ・ライエ
畑面積 4.8 ha
主要品種 ピノ・ノワール (Pinot Noir)
平均生産量 40,000本/年
生産者プロファイル

【ドメーヌについて】
   ブノワ・ライエは1993年に家族経営のドメーヌを継ぎ、1996年に元詰めでシャンパーニュ造りを始めた。1994年から除草剤の使用を完全に止め、1996年から有機栽培を試行。2003年までにビオロジックへの転換を終え、その4年後エコセール認証を取得、さらにその翌々年にはビオディナミに転換した。有機栽培に変えてから、ワインに明らかな違いが生まれたと彼は考えている。
 エルヴェ・ジェスタンは、ブノワ・ライエのコンサルタントではないが、同じ志をもつシャンパーニュの造り手として、深い絆で結ばれている。エルヴェとの交流により、醸造においてデブルバージュや除梗の有無、酸化防止剤の使い方など、様々な試みがなされてきた。ブノワがエルヴェ・ジェスタンと出会ったのは2002年。それからから数年を経て、ブノワのシャンパーニュは新たな表現方法を見出し、新境地の味わいに入った。
 ブノワのワインは、強烈でありながら重たさの気配はなく、いかにもワインらしくて濃密な性格を示している。それは、畑作業の質に重きが置かれていることを物語っている。常に、とてもよく熟したブドウから造られているが、自然を尊重した栽培方式による多くのワインと同様、その支配的な性格はそのテロワールにある。

 出会い: 2011.02.09    合田泰子 

このたび、ようやく、ブノワ・ライエのシャンパーニュをご紹介できる運びとなりました。実は、昨年10月に入荷しておりましたが、真価を十分に発揮させるため、今日まで休ませてきました。  
  ブノワ・ライエのシャンパーニュに興味を抱き始めて数年たちますが、期待どおり年を追うごとに味わいはより純粋になり、内に隠然とこもっていた力が姿を現してきたことに、あらためて感嘆しています。 
  ブノワのワインは、2006年を境に大きな進化がみられました。が、ブノワのシャンパーニュは収穫から最低4年間を経てリリースされるので、2006年以降のブレンドが登場可能になるのは、2010年秋以降になります。それゆえ、これまで仕入を控えていたのですが、すでに2006年産のヴァン・クレール(発酵済みワイン)がブレンドに用いられはじめましたので、扱いを開始いたしました。といいましても、「新時代への移行」はまだ完了していませんので、今回のキュヴェのいくつかには、2005年産のヴァン・クレールがブレンドされています。 従って、この秋リリースされる2006年以降のブレンドからなる《ブリュット・ナチュール、ブリュット・エッセンシエル、ミレジメ2006》は、さらに上品で純粋な味わいになりますので、いっそうご期待ください。
 ブノワの新時代を語るには、シャンパーニュで活躍するエノローグ[エルヴェ・ジェスタン]のことから説明しなくてはなりません。ブノワがエルヴェ・ジェスタンと出会った2002年当時、エルヴェはデュヴァル・ルロワ社でメートル・ド・シェー(醸造責任者)を務めていました。二人の出会いから数年を経て、ブノワのシャンパーニュは新たな表現方法を見出し、新境地の味わいに入ったのです。 
  ちなみにエルヴェ・ジェスタンは、『ワイナート』2009年1月号/「シャンパーニュの未来図」で、当時の編集主幹・田中克幸さんによって、やや神秘的なタッチで詳しく紹介されましたが、すでにシャンパーニュの生産者たちのあいだでは、実力がとびきり評価されていました。初めて私がエルヴェに出会ったとき、見るからに優しくて穏やかな人柄の奥に潜む、鋭いまなざしと静かに燃えたぎる情熱に惹かれました。それ以来、多忙を極めるエルヴェとは、エペルネのレストランで食事をし、語らいあいながら親交を深めてきました。
  幅広い経験に裏打ちされ、ユニークなアイデアにあふれ、深い洞察力のあるエルヴェが発する言葉は途切れることがありません。深く考えるがゆえに大胆な仮説をつくり、それを実験によって検証しながら独創的なアイデアの実現にひたむきな努力をする、ワイン界でもたぐい稀な人物です。
  「世界には、フランスよりブドウ栽培に適した気候に恵まれたところがいくつもある。とすれば、シャンパーニュの生き残る道は、最上のクオリティを造りだす以外にない。なのに、メゾンはラベルやパッケージにばかりお金をかける。実際シャンパーニュは、生産工程そのものに大変コストがかかることを、もっと市場が理解してほしい。が、生産者は、コストにふさわしいビンの中身を造らなければいけない。そのために、私の魂がここにあるシャンパーニュの地で、勇気ある造り手たちと情熱を共有しながら、仕事をしたいと思っているのです」と語る、エルヴェ。いまやエルヴェの生き方に、大げさにいえば、シャンパーニュだけでなく、ワインの未来が大きくかかっているとまで、私は考えています。その彼が、地質分析の第一人者で、これまた独創的なクロード・ブルギニョンに敬意を払うのは、あまりにも当然なのです。
  エルヴェ・ジェスタンは、ブノワ・ライエのコンサルタントではありませんが、同じ志をもつシャンパーニュの造り手として、深い絆で結ばれています。エルヴェとの交流により、醸造においてデブルバージュや酸化防止剤の使い方など、様々な試みがなされてきました。ブノワ・ライエは、ますます高みに向けて発展のさなかにありますが、新しいリリースのシャンパーニュを味わうのが楽しみです。 

ブノワ・ライエ紹介  ~ピーター・リーエムによる記事抜粋~
  ブノワ・ライエは自然な醸造と栽培に情熱を傾けている造り手です。1993年に家族経営のドメーヌを継ぎ、1996年に元詰めでシャンパーニュを造り始めた。1994年に除草剤の使用を完全に止め、1996年に有機栽培を始め、畑に草を生やし、ビオディナミによる手入れ(ビオディナミ・トリートメント)を試みた。2003年までに有機栽培への転換を終え、2007年に有機認証を取得した。有機栽培に変えてから、ワインに明らかな違いが生まれたと彼は考えている。
 「ワインが良くなったというというようなことでは全くありません。ワインは酸度を保ちながら、より高いレベルに熟すようになりました」。 
  栽培面積は計4.8haあり、ブジィ(3ha)、アンボネ(1ha)、トクシエール(0.6ha)、ヴォワプル(0.2ha)に広がっている。コート・デ・ブランのヴォワプルの畑は、ブジィから遠く離れており、樹齢50年のシャルドネが植えられている。この畑は、ピエール・ラルマンディエによって栽培されている。すべての畝の間に、草(カヴァー・クロップ)が生やされており、植物同士の競争を促し、表土の侵食から畑を護る役割をしている。カヴァー・クロップを始めるようになって、様々な種類の植物が育つようになり、より健全な生物多様性を形成している。 
   セラーでの作業方針は、「可能な限り最小限の介入」(ミニマル・インタヴェンション)である。205リットルの樽で醸造しているが、樽での醸造を全体の50%までに増やしたいと考えている。樽発酵では、すべて野生酵母で発酵している。タンクでは、特に不活性で還元した状態のステンレスタンク内では、よりリスクが高いため、時にはステンレスやエナメル塗装タンクでの発酵には培養酵母を使わざるをえないと考えている。マロラクティック発酵は、ワイン次第であるが、ライエは一般的に、マロとノン・マロのブレンドを好む。彼いわく「マロラクティック発酵をしたワインは、すぐに複雑さをおびた味わいになるが、ノン・マロのワインは時間とともに複雑さが姿を現す。」 
 ライエ作のワインは、強烈でありながら重たさの気配はなく、いかにもワインらしくて濃密な性格を示している。ということは、畑作業の質に重きが置かれていることを物語っている。それらのワインは、常に、とてもよく熟したブドウから造られているが、自然を尊重した栽培方式による多くのワインと同様、その支配的な性格は果実味ではなくてテロワールである。といっても、皮肉なことに、各キュヴェはブジィ100%ではないにもかかわらず、同じ村産のいかなる生産者のシャンパーニュよりも、いずれも典型的なブジィらしさを体現している。ドザージュは伝統的な「リケール・エクスペディション方式」にのっとっているが、この数年は着実にその添加量を減らし続けている。けれども、バランスを重視するライエは、「ノン・ドゼ」を志向してわけではない(たしかに彼は今年、ノン・ドゼ版である「ナチュレッサンス」を造ろうと試みたが、最終的に彼自身は6g/lのドザージュが自分の好みにもっともかなっていた)。この手の(ノン・ドゼ)シャンパーニュに対する世界的な需要の高まりとともに、彼のノン・ドゼものはときにやや入手難になることがあるが、探し出す価値は充分にある。というのは、ライエはいまや急速にモンターニュ・ド・ランスにおける最上のRMシャンパーニュ生産者に数えられつつあるからである。
 ライエは、ノン・ヴィンテッジのシャンパーニュを、「ブリュット」と「ブリュット・ナチュール」の2タイプで出しているが、「ブリュット・ナチュール」が事情通の人たちから偏愛されている。ピノ・ノワール主体のブレンド比率はなんと90%にも達しており、リザーヴ・ワインの割合も高くて、ときに50%にも及ぶ。「ブリュット・ナチュール」のバランスと複雑さは、有機栽培に由来するブドウのさらなる成熟のおかげである、とライエは言う。「過去には、『ブリュット・ナチュール』をこのように仕立てることは不可能だったけれども、有機農法に転じてからは、それが可能になった」と、ブノワは語る。 

ブノワ・ライエ自身による補足
 《1995年から畑に下草を生やし、1997年からは土をかえして耕作しています。除草剤や合成殺菌剤の使用は止め、2000年から防カビ剤の使用を止めました。土壌改良のため、自家製の堆肥を使い、時々ABで許可されているオーガニック肥料を使用します。
  虫害の対策には合成フェロモン剤を畑全体の50%に使用し、残りはバチルスタイプのビオ殺虫剤を使っています。野生酵母で発酵させていますが、稀に上手くいかない場合はシャンパーニュの選択酵母(増殖培地を用いない)を使用します。2007年にエコセールの認証を取得し、2009年にビオディナミに転換しました。》 

【畑について】
栽培:ビオディナミ
認証機関:エコセール(2007年)
土壌:粘土質、泥、白亜質、鉄分を含む石灰質 

【醸造について】
圧搾:空気圧式プレス
醗酵:ボルドー産小樽(228L)、 甕(2つ)
熟成:ブルゴーニュ産小樽(228L)、ステンレスタンク、琺瑯タンク、甕(2つ)

   
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