Vouette et Sorbée
ヴェット・エ・ソルベ
造り手: |
Bertrand Gautherot ベルトラン・ゴトロー |
国・地域: |
Buxières-sur-Arce フランス / シャンパーニュ / コート・デ・バール / ビュキシエール=シュル=アルス |
主要な使用品種: |
シャルドネ (Chardonnay) ピノ・ノワール (Pinot Noir) |
ホームページ: | https://www.sorbee.fr/ |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
ヴェット・エ・ソルベについて
1993年若くして農家を継いだベルトランは、ジャック・セロスのもとで研修を行い、仲間の生産者達と栽培醸造について意見交換しながら、化学合成農薬や除草剤不使用の道を模索してきた。そして土壌から残留化学肥料や農薬が抜け、理想のブドウが得られるまで9年間も、自らの名でのシャンパーニュ・リリースを見送り続けたという妥協しない真摯さが、ベルトランの真骨頂である。ビオディナミ農法の認証を取得した2001年から満を持して、リリースを始めた。
エロイーズはボーヌで栽培と醸造を学び、今は父とともに畑やセラーに立つ。ベルトランは自身のシャンパーニュ造りに普遍的な方法論などはなく、毎年ゼロからスタートしているのだと語る。観察と感受性、そして思考を何よりも大事にする彼らしい言葉だが、だからこそエロイーズへの知識の継承には細心の注意を払っているようだ。
シャンパーニュにおけるビオディナミの現在を描き出したドキュメンタリー映画『シャンパーニュ、月からの呼びかけ』(日本語字幕:https://vimeo.com/ondemand/crdvljp )はヴェット・エ・ソルベを舞台として撮影された。そこには娘の主体性を尊重しながらビオディナミの真髄を説き明かすベルトランと、それに耳を傾けるエロイーズが活き活きと映し出されている。
コート・デ・バールについて
シャンパーニュの中心地、ランスから南南東に約110kmほど離れた、いわば飛び地のようなエリア。マルヌ地区よりもシャブリに近く、土壌もシャブリと同じキンメリジャンを中心に、一部粘土質の多いチトニアン土壌となる。年平均気温はランス周辺より約1℃高く、フィロキセラ来襲以前は主要品種はガメイだった歴史もある。現在の栽培品種はピノ・ノワールが約85%。同地のピノ・ノワールはマルヌ渓谷のものよりさらに果実味が豊かであるとされる。 グラン・クリュ、プルミエ・クリュに相当する村はなし。
シャンパーニュについて
パリの北東約150km、北緯49~50度で、近年のイギリスなどの例外的な地域を除くブドウ栽培の北限とされる寒冷な地方。年間平均気温約10.5℃。約32,900haにおよぶAOC圏は319の村、240,000の区画にまたがり、栽培農家は約19,000軒。自社瓶詰め生産者も約2,000に達するが、全生産量の約3/4は、モエ・エ・シャンドンなど大手6社が占める。地質的には中生代白亜紀後期の白亜質石灰、およびジュラ紀キメリジアン階の泥灰岩、石灰岩が中心となる。1600年代末までは非発泡ワインの産地で、現在の瓶内二次発酵、およびデゴルジュマンを経る通称“シャンパーニュ方式”での製法を発見・定着させたのは19世紀、ヴーヴ・クリコの功績である。よく俗説に出るドン・ペリニオンは、実際は存命時の17世紀には邪魔ものとされた泡を、いかに抑制するかに腐心したとされている。またこの地は、寒冷地ながら、ブルゴーニュよりさらに多い10.4t/haもの法定上限収量が認められている。