Valentini
ヴァレンティーニ
造り手: |
Franchesco Paolo Valentini フランチェスコ パオロ ヴァレンティーニ |
国・地域: |
Loreto Aprutino イタリア / アブルッツォ / ロレート・アプルティーノ |
主要な使用品種: |
モンテプルチアーノ(Montepulciano) トレッビアーノ (Trebbiano) |
ホームページ: | なし |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
ヴァレンティーニについて
よく語られる「イタリアのロマネ・コンティ」との讃辞さえ、この生産者のほんの一部を現すにすぎない。哲人風の故エドアルド・ヴァレンティーニ氏が手掛けた同社の赤、すなわちモンテプルチアーノ・ダブルッツォを15年以上熟成した末に現れる荘厳な世界は音楽、絵画などの芸術作品と同様、人類の創作物の極点にもたとえられる。赤ワインのリリースは良年に限り、3,000本前後、21世紀では2012、2006、2001、2000のみ(2018年時点で)。ロゼと、トレッビアーノの白を含めても、自社ラベルでのリリースは全ブドウ生産のわずか10~20%のみに限られる。一族は1632年以来、一度も除草剤、防虫剤、化学肥料不使用。数少ない公表データの中では、白ワインのアルコール発酵は平均20ヶ月(!)、収穫量は最大でも10hl/haという数字が、この生産者の思想の一面を現す。ともあれ、イタリアの生産者の中で1社のみ“神聖な”という讃辞を贈るならこの生産者に、との見解に、賛同する人は多い。
アブルッツォについて
アドリア海に面したイタリア半島中部に位置するアブルッツォ州。西はラツィオ州に隣接するが約65%は山岳地帯で、州内にはアペニン山脈の最高峰コルノ・グランデ(2,912m)などの高山を擁する。ワインは全体の約34%となる丘陵地帯を中心に生産され、赤はモンテプルチアーノ・ダブルッツォ、白はトレッビアーノ・ダブルッツォが、この州の最重要かつ支配的品種である。このモンテプルチアーノ・ダブルッツォ品種は「しっかりとした果実味を持つ濃厚な赤ワインで、かなりの量を生産しても薄いワインにはならない」。また、トスカーナの高名なヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ(サンジョヴェーゼ主体)とは全く無関係である。通常、コストパフォーマンスの高い優良デイリーワイン産地とのイメージが強い州だが、極々一握り(多くて2、3社)が手がけるワインは赤、白、ロゼともイタリア全土でも屈指の偉大なワインとなることも知っておきたい。