Monte dall’Ora
モンテ・ダッローラ
造り手: |
Carlo Venturini, Alessandra Zantedeschi カルロ・ヴェントゥリーニ、アレッサンドラ・ザンテデスキ |
国・地域: |
San Pietro in Cariano イタリア / ヴェネト / ヴァルポリチェッラ / サン・ピエトロ・イン・カリアーノ |
主要な使用品種: |
コルヴィーナ(Corvina) ロンディネッラ(Rondinella) モリナーラ(Molinara) オゼレータ(Oseleta) |
ホームページ: | https://montedallora.com/ |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
モンテ・ダッローラについて
アレッサンドラはビオディナミにも造詣が深い「考える人」で、夫のカルロは妥協のない実践家である。2人がモンテ・ダッローラの丘に畑を購入した1995年、ブドウ畑はヴァルポリチェッラの歴史的ゾーンにありながら約20年も耕作放棄され、ほぼ藪に近い状態だった。市場では色の濃く強い抽出と果実味のワインが求められており、2人の好むスタイルである、明るい色の新鮮な酸味のスタイルのワインは流行に逆行するスタイルだったが、2人の誠実な手仕事から生まれるワインはイタリア国内外に確実にファンを増やしていった。ヴァルポリチェッラの代名詞とも言えるアマローネについて2人はこのように考える「アマローネは数あるワインの中でも特に技術的な介入があるワインだ。それだけ造り手の考えが大きく影響する。収穫から1年を待たず売り出されるサセーティのようなワインの場合、造り手の介入の割合は、例えば1割といったところだろう。その点アマローネは5割だといえ、まさに人の手が造りだすものだ。」
ヴァルポリチェッラについて
ラテン語で「セラーのたくさんある谷」”Vallis polis cellae”と呼ばれる通り、ヴァルポリチェッラのエリア一帯に広がるテラス(段丘)の配置は人為の産物であり、過去2000年におよぶ、人類の絶え間ない営為の所産といえる。「この地上に類を見ない、厳かな赤ワイン」とM・クレイマーが称賛する、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラの産地である。しかし、その中核品種で45~95%の使用必須とするコルヴィーナは、通常は「比較的軽くフルーティな赤ワインを生む」品種。アマローネはブドウを陰干し(=アパッシメント)後に醸造し、重厚・深遠な味わいを生む。このアマローネと、残糖を残した濃厚な甘口のレチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラが、栄光の伝統を築く。また、歴史あるリパッソ製法も近年復興。これはアマローネの搾り滓と共にワインを発酵させたもので、濃厚で強壮なワインとなる。陰干し工程を経ないDOCヴァルポリチェッラは、軽やかな味筋で日常の食卓に寄り添う。生産地域はヴェローナの街のすぐ北側、東西約26kmに広がる丘陵地帯が中心。中でもその西端、標高150~500mに至るヴェルポリチェッラ・クラッシコ地区が、「あらゆる意味でイタリアで最も将来性ある産地」とは、J・ロビンソンの見解である。
ヴェネトについて
イタリア北東部、ヴェネツィアを州都とする州。イタリアの中では平野部が多く、全面積の56.4%が平地、丘陵地帯が14.5%。ワインの生産量の面でも、常にシチリアやプーリアと共に、同国のトップ3を争う。量の面でも知名度の面でも、この州の三大重要DOCは、イタリア最大の湖、ガルダ湖からの温かい風の影響を受けるヴェローナ周辺の丘陵地帯を中心に生まれるバルドリーノ、ヴァルポリチェッラ、そしてソアヴェとなる。いずれも一時期(極少数の偉大な生産者を除き)、人気に甘えた安易な大量生産で品質が低下したり、低迷した時期もあったが最近ようやく復活しつつある。また近年では生産地を拡大し、辛口化を推し進めたDOCプロセッコの生産と輸出の急伸長も、大きな話題になっている。プロセッコは2013年にはついにシャンパーニュを、輸出量の面では追い越した(ただしDOCプロセッコの生産可能地域は、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州にまたがっている)。