Miani
ミアーニ
造り手: |
Enzo Pontoni エンツォ・ポントーニ |
国・地域: |
Colli Orientali, Buttrio イタリア / フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア / コッリ・オリエンターリ / ブットゥリオ |
主要な使用品種: |
フリウラーノ(Friulano) スキオッペッティーノ(Schioppettino) リボッラ・ジャッラ(Ribolla Gialla) |
ホームページ: | なし |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
ミアーニについて
平均収穫量8.4hl/haという、世界的にも類のない低収穫を断行する生産者。この数字は、ブルゴーニュ特級の法定上限35hl/haや、ドメーヌ・ルロワの平均15hl/haさえ下回る。さらに驚くべきは、その収量ゆえの凝縮感とは裏腹な、飲み口の良さ。しっかりとした飲み応えなのに、全く身体に応えないクリアな余韻が、白にも赤にも通底する。自社瓶詰は1984年から。当時はメカニックだったエンツォ・ポントーニが父を手助けしていたが1990年、父の他界と共にワイン造りに専念。非常に控えめな人物で、社交を嫌い、ワインフェアや試飲会には一切出席せず、早朝から晩方までひたすら畑仕事に没頭する「畑の男」。畑は現在計22ha。樹齢は4年から70年まで幅広く、最古木はリボッラ・ジャッラとフリウラーノとなる。赤、白とも温度管理なしで発酵。ブドウの糖度が極めて高いため、赤は野生酵母では完全に発酵が終了しない場合は、培養酵母を使用する。平均生産量は、最少のレフォスコが年600本、最多のメルローとソーヴィニヨンでも、各2,000本限りである。
フリウリ=ヴェネツィア・ジュリアについて
イタリア北東部の州で、東はスロベニア、北はオーストリアに国境を接する。特にその東端部の丘陵地帯となるコッリオとコッリ・オリエンターリ地区は、「イタリアの現代白ワインの聖地」とさえ呼ばれる。コッリオ周辺の土壌は古代の海底に由来し、ポンカとよばれる泥灰土と砂岩が混じる柔らかな石灰質。この州は個性ある土着品種の宝庫でもあり、白はフリウラーノ、リボッラ・ジャッラ、ピコリット、ヴィトフスカ、赤はレフォスコ、スキオペッティーノなどが中でも重要。フリウラーノはかつてトカイ・フリウラーノと呼ばれたが、DNA上はトカイとは全く無関係で、南仏のソーヴィニヨン・ヴェールがヴェネト経由で19世紀中期に持ち込まれた、という説が現在は有力。ちなみにコッリオの人々は、1891年に「世界葡萄生産者会議・第1回」がゴリツィアで開かれた史実を誇る(第2回はブルゴーニュ)。「当時からここは偉大なワイン産地としてヨーロッパ中に認識されていたのだ」と彼らは主張する。