Lorenz
ロレンツ
造り手: |
Johannes Lorenz ヨハネス・ロレンツ |
国・地域: |
Friesenheim ドイツ / ラインヘッセン / フリーゼンハイム |
主要な使用品種: |
ポルトギーザー(Portugieser) ミュラー・トゥルガウ (Müller-Thurgau) リースリング (Riesling) |
ホームページ: | http://www.bioweingut-lorenz.de/ |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
ロレンツについて
1725年から代々続く醸造所。2006年にガイゼンハイム大学で栽培醸造を学んだヨハネス・ローレンツが醸造所に戻ってくると同時にビオロジックに転換し、化学合成農薬・合成肥料や除草剤の使用を止め、ビオ農法団体エコヴィンの認証を取得。自前の太陽発電パネルを設置して電力を賄い、冬の剪定作業を行わず、ブドウ樹が自然に到達したバランスで自然に収量を落とし、小粒で香り高いブドウを得ている。醸造所があるラインヘッセン東部のフリーゼンハイムは標高245mのペータースベルクの山の影にある。15haのブドウ畑の土壌はレス土やローム質土壌や石灰質を多く含む泥灰土。品種はリースリング、ミュラー・トゥルガウ、シャルドネ、ヴァイスブルグンダー、ジルヴァーナー、フクセルレーベ、ショイレーベ、カベルネ・ブラン、ドルンフェルダー、カベルネソーヴィニヨンなど。生産の約60%が赤ワイン、95%が辛口。微発泡スパークリング「ヴァッハゲキュスト」(「目覚めのキス」の意味)の他にも「ウアシュライ」(「根源からの叫び」の意味。無剪定栽培で原始的なワイン造りを目指した赤)など、若手醸造家らしいユニークなネーミングのワインがある。
ラインヘッセンについて
ドイツ最大のワイン生産地域。ラインガウの対岸にあり、北と東をライン川とその背後にあるタウヌス山地とオーデンの森に、西はフンスリュック山地、南西をファルツの森に囲まれているため、年間降水量は約550mmと少なく、寒風からも守られており、温暖な農業に適した地域である。地形はライン川沿いの斜面を除いてなだらかな丘陵地帯で、大半の地域には肥沃で柔らかいレス土が厚く堆積している。その下の基岩には生成年代の新しい、第三紀から更新世にかけての石灰岩が広範囲に分布し、東部のライン川沿いの斜面と内陸南西部にペルム紀の赤底統が、北西部に斑岩の混じる火山性の土壌が散在している。平地が多く農業機械が導入しやすいため、早熟量産品種による廉価な甘口がもっぱら造られていたが(例:リープフラウミルヒ)、2001年頃に活動を始めた若手醸造家団体メッセージ・イン・ア・ボトルによってテロワールを表現した高品質なワインの産地として認められるようになった。輪郭の丸い柔らかな酒質のものから、冷涼感のあるエレガントなものまで様々なスタイルがあるが、一貫して親しみやすさを感じるワインが多い。
ドイツについて
ヨーロッパの伝統的ワイン生産国の中でも最も北に位置し、冷涼な気候による酸味と甘味のイメージが支配的だった。近年は温暖化の恩恵を受けてフランス系品種も毎年完熟し、若手醸造家を担い手とした辛口ワインの高品質化がめざましい。ブドウ畑は旧東独の2生産地域を除いてフランス寄りの南西部に位置し、大半がライン川とその支流に広がっている。東部に位置する産地は大陸性気候の影響で夏は暑さと乾燥が、冬は寒さが厳しいが、南西部では海洋性気候の影響を受けて春から秋に雨が降るため、水はけの良い土壌や斜面が高品質なブドウ栽培の条件のひとつとなっている。主要な土壌は約4億年前に生成した粘板岩と、それから約2億年後に生成した雑色砂岩、貝殻石灰質、コイパーから成る三畳紀のトリアスである。前者は北西寄りのラインガウからアールにかけて分布し、リースリングとピノ・ノワール(=シュペートブルグンダー)に独特の個性を与えている。後者は南部のバーデンから東部のフランケンにかけて分布し、ピノ(=ブルグンダー)系の品種とジルヴァーナーやリースリングに優れたものが多い。