Domaine Dalamara
ドメーヌ・ダラマラ
造り手: |
Yannis&Katerina Dalamaras ヤニス&カテリーナ ダラマラス |
国・地域: |
Naoussa ギリシャ / ナウサ |
主要な使用品種: |
カプニストス(Kapnistos) クシノマヴロ(Xinomavro) |
ホームページ: | https://www.facebook.com/DomaineDalamara/ |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
ドメーヌ・ダラマラについて
1840年から5世代以上も続くワイナリーで、現在はヤニスとコスティスの父子でのワインづくりをしている。コスティスはボーヌの醸造学校を卒業後、ブルゴーニュや南仏のナチュラルワインメーカーの元で経験を積み、2010年に20代でワイナリーに戻り、本格的に働き出した。古くからの農家であるダラマラ家は、小さな畑をいくつも持っており、樹齢40年を超える古い樹も多く、自根の畑も少し持っている。マケドニア地方の主要赤品種であるクシノマヴロの他にも、ネゴスカやマラグズィアなどの地品種のみを栽培している。ナウサの涼しい気候からくる、冷涼な酸と、主要使用品種であるクシノマヴロの果実味と強めのタンニンが、バリック醸造、熟成を経て、高いレベルでしなやかにまとまっている。小規模で、家族経営の、昔ながらのワイナリーで、コスティスを中心に、地域の若手の農家とも、協力して収穫祭なども行い、地域の文化の保存の中心になっている。
ナウサについて
ギリシャ北部、ヴェルミオ山南東のこの地域は、ギリシャからイメージする島々の風景とは一変し、平野部から北にむかうほど山間部へと入っていき、緑も濃く、比較的多雨な地域だ。まさしく石灰土壌の広がるエリアで、地下の石灰土壌が溶けて洞窟(地下水道)となり、その地下水が滝となって、街の中心地に現れる。このことからも分るように、水不足に悩まされることは稀な地域だ。ブドウ以外にも桃などの果物の栽培も盛んで、クシノマヴロ(日本語で黒い酸)と呼ばれる赤品種が、最重要品種だ。その名が意味する通り、酸味をしっかりと感じ、穏やかなタニンと豊かな果実味のある品種で、地域の山の幸とともに楽しまれて来た。ヴェルミオ山から朝夕と吹き下す風は、クシノマヴロに美しい酸味をあたえるが、軽い砂質の土壌と、粘土石灰質の土壌からワインが造り分けられることが多い。前者はより華やかで、すぐに飲めるもの。後者はより抽出をしっかりとした熟成型だ。
ギリシャについて
15世紀から数百年続いた、ギリシャのオスマン・トルコによる支配は、ギリシャのブドウ栽培とワイン造りを衰退させた。20世紀に入ってもその状況はすぐには変わらず、キリスト教徒はワイン造りを禁じられてはいなかったが、トルコの支配者にとっては、増税手段の一つでしかなかった。 1937年にワインの品質向上を目的とした《アテネ・ブドウ研究所》が創設されたが、ほとんどのワインがバルクワインとして販売されてきた。1970年代になって近代醸造設備と、教育を受けたギリシャ人の醸造技術者によるワイナリーから高品質のワインが生まれるようになっていった。 前述のとおり長期間の、技術的空白はあるが、ギリシャにはそれを補って余りある、可能性が眠っている。数々の島々を初めとする、固有のミクロクリマと、テロワール。またギリシャ北部、バルカン半島南部では、その風景は一変する。そしてそれらの地域に順応した300種を超えるブドウ品種からは、唯一無二の個性を持ったワインが生まれる。