Domaine Economou
ドメーヌ・エコノム
造り手: |
Giannis Economou ヤニス・エコノム |
国・地域: |
Ziros ギリシャ / クレタ島 / シティア / ズィロス |
主要な使用品種: |
リアティコ(Liatiko) マンディラリア(Mandelaria) ヴィラナ(Vilana) |
ホームページ: | https://www.instagram.com/domaine.economou/ |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
ドメーヌ・エコノムについて
ピエモンテではスカヴィーノとチェレット、ドイツとボルドー(1993年という難しい年のシャトー・マルゴー)で働き、ワイン造りを学んだヤニス・エコノムが1994年にクレタ島へと帰郷し、興したワイナリー。歴史的なブドウ栽培地域ではあるが彼がワインを造るシティアエリアのブドウ畑は多くは残っていない。標高600m以上のズィロス村周辺の畑は最適なブドウ栽培環境で、ヤニスは自身の名だたるワイナリーで働いた経験を見事にワイン造りに活かしている。瓶詰前の熟成期間が驚くほど長く、白ワインで5年以上、赤ワインでは20年熟成させるものもある。彼の学んだ近代ヨーロッパの最高峰の醸造知識と技術、そしてヤニス自身が生まれたクレタ島という稀有なブドウ栽培環境。長期熟成を見越して醸造し、無理をせず、時間をかけてリリースされるワインは、クラシックやナチュラルの世界を超越する。
クレタ島について
クレタ島はギリシャ最大の島で、地中海最南端の地域の島である。石灰岩主体の土壌で、ブドウ畑の他にはオリーブ園が農地として利用されているが、近年はオリーブ園の拡大が進んだいる。沿岸部の気候は一年中大きな温度変化は無く温暖な気候が、海岸沿いの街から離れるとすぐに山地に入り、気温はぐっと下がる。山間部に入ると、数百メートルおきに土壌の色が変わり、地層がうねっている様子がはっきりと見え、標高の高いところでも貝殻がよく見つかる。主要品種はレアティコやマンディラリアなどの力強く、野性的な赤品種や、香り豊かなヴィラーナ(白品種)が広く栽培される。島の最高峰は2300mと高く、ブドウ畑は山と海からの風に常にさらされ、畑の昼夜の寒暖差も大きい。例えば、レアティコは早熟ですぐにアルコール度数が上がると考えられているが、高地の環境ではゆっくりと果実は熟成する。
ギリシャについて
15世紀から数百年続いた、ギリシャのオスマン帝国による支配は、ギリシャのブドウ栽培とワイン造りを衰退させた。20世紀に入ってもその状況はすぐには変わらず、キリスト教徒はワイン造りを禁じられてはいなかったが、トルコの支配者にとっては、増税手段の一つでしかなかった。 1937年にワインの品質向上を目的とした《アテネ・ブドウ研究所》が創設されたが、ほとんどのワインがバルクワインとして販売されてきた。1970年代になって近代醸造設備と、教育を受けたギリシャ人の醸造技術者によるワイナリーから高品質のワインが生まれるようになっていく。 前述のとおり長期間の技術的空白はあるが、ギリシャにはそれを補って余りある可能性が眠っている。数々の島々を初めとする、固有のミクロクリマと、テロワール。またギリシャ本土北部やバルカン半島南部では、その風景は一変する。そしてそれらの地域に順応した300種を超えるとされるブドウ品種からは、ユニークな個性を持ったワインが生まれる。