Monte dei Ragni
モンテ・デイ・ラーニ
造り手: |
Zeno Zignoli ゼノ・ズィニョーリ |
国・地域: |
Fumane イタリア / ヴェネト / ヴァルポリチェッラ / フマーネ |
主要な使用品種: |
コルヴィーナ(Corvina) ロンディネッラ(Rondinella) コルヴィノーネ(Corvinone) モリナーラ(Molinara) オゼレータ(Oseleta) |
ホームページ: | http://www.montedeiragni.com/ |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
モンテ・デイ・ラーニについて
ゼノ・ズィニョーリの手掛ける長期熟成型のワインは、現代ヴァルポリチェッラ随一の造り手との呼び声も高く、各国のイタリアワインラヴァーたちからカルト的人気を集める。長期熟成とは言え十分に時間をかけてからリリースするので、飲み手が何年も待つことを強いられることはない。地域の生産者や各国のプロフェッショナルからの評価の高さとは裏腹に、モンテ・デイ・ラーニはごく小さなイタリアの農家で、ゼノは1人の気さくな農民だ。「ブドウの周囲にある環境の多様性が、ワインに複雑性を与える」を信条に、所有する8haのうち2.5haのブドウ畑からワインを生産(年産5000本前後)。洋梨、サクランボ、穀物、オリーヴを栽培。ヤギ、ラバ、鶏、豚などの家畜も飼育。ワイン造りだけでなく自身の生活にまで醸造家ゼノ・ズィニョーリの信条はとことん落とし込まれている。
ヴァルポリチェッラについて
ラテン語で「セラーのたくさんある谷」”Vallis polis cellae”と呼ばれる通り、ヴァルポリチェッラのエリア一帯に広がるテラス(段丘)の配置は人為の産物であり、過去2000年におよぶ、人類の絶え間ない営為の所産といえる。「この地上に類を見ない、厳かな赤ワイン」とM・クレイマーが称賛する、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラの産地である。しかし、その中核品種で45~95%の使用必須とするコルヴィーナは、通常は「比較的軽くフルーティな赤ワインを生む」品種。アマローネはブドウを陰干し(=アパッシメント)後に醸造し、重厚・深遠な味わいを生む。このアマローネと、残糖を残した濃厚な甘口のレチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラが、栄光の伝統を築く。また、歴史あるリパッソ製法も近年復興。これはアマローネの搾り滓と共にワインを発酵させたもので、濃厚で強壮なワインとなる。陰干し工程を経ないDOCヴァルポリチェッラは、軽やかな味筋で日常の食卓に寄り添う。生産地域はヴェローナの街のすぐ北側、東西約26kmに広がる丘陵地帯が中心。中でもその西端、標高150~500mに至るヴェルポリチェッラ・クラッシコ地区が、「あらゆる意味でイタリアで最も将来性ある産地」とは、J・ロビンソンの見解である。
ヴェネトについて
イタリア北東部、ヴェネツィアを州都とする州。イタリアの中では平野部が多く、全面積の56.4%が平地、丘陵地帯が14.5%。ワインの生産量の面でも、常にシチリアやプーリアと共に、同国のトップ3を争う。量の面でも知名度の面でも、この州の三大重要DOCは、イタリア最大の湖、ガルダ湖からの温かい風の影響を受けるヴェローナ周辺の丘陵地帯を中心に生まれるバルドリーノ、ヴァルポリチェッラ、そしてソアヴェとなる。いずれも一時期(極少数の偉大な生産者を除き)、人気に甘えた安易な大量生産で品質が低下したり、低迷した時期もあったが最近ようやく復活しつつある。また近年では生産地を拡大し、辛口化を推し進めたDOCプロセッコの生産と輸出の急伸長も、大きな話題になっている。プロセッコは2013年にはついにシャンパーニュを、輸出量の面では追い越した(ただしDOCプロセッコの生産可能地域は、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州にまたがっている)。