Château La Tour Figeac
シャトー・ラ・トゥール・フィジャック
造り手: |
Maximilian Rettenmaier マキシミリアン・レッテンマイエール |
国・地域: |
Saint-Émilion フランス / ボルドー / 右岸 / サンテミリオン |
主要な使用品種: |
カベルネ・フラン(Cabernet Franc) |
ホームページ: | なし |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
シャトー・ラ・トゥール・フィジャックについて
1997年からビオディナミを敢行する、サンテミリオンのシャトー。14.5haの畑は、シャトー・シュヴァル・ブラン、及びポムロールに接した粘土、砂利、小石土壌で、ローマ時代以来の名声を持つ傑出した区画である。メルロ(約70%)、カベルネ・フラン(約30%)とも収量は35hl/ha以下で、発酵は天然酵母のみ。熟成はかつては全てバリック(新樽率2/3)だったが、2012年以降、大樽(新樽率1/2)も併用開始。また、現在のボルドーでは不可欠となった感さえある、減圧蒸散や逆浸透膜による人為的な濃縮テクノロジーも一切用いない。総亜硫酸添加は、90mg/L前後。そうして生まれるワインはフィネスと柔らかなタンニン、赤黒系フルーツ、典型的なスミレとミントのアロマが香る複雑な味わいを持ち、長く豊かな余韻が続く。セカンド・ラベルのエスキス・ド・ラ・トゥール・フィジャックは、樹齢25年以下の若木のブドウを用い、ステンレス・タンク熟成が中心。創業は1879年。
右岸について
ジロンド河の支流、ドルドーニュ河の右岸に広がる地域。サンテミリオンとポムロールが含まれる。左岸より粘土質が強まるこのエリアでは、土壌が湿って冷たいためカベルネ・ソーヴィニヨンはうまく熟さず、ブドウはメルロー、カベルネ・フランが中心。シャトー・シュヴァル・ブランなど、カベルネ・フランがブレンドの50%以上に達するワインもある。サンテミリオンは古代ローマ時代に遡る歴史を持ち、中世の趣も残るが、「多くのワインが意図的に近代化されたスタイルを持つという点で、カリフォルニアのナパ・ヴァレーと類似点を持つ」とジャンシス・ロビンソンは語る。また、サンテミリオンは独自の格付けを10年ごとに改訂して評価の見直しを行い「それほど有名でなくとも、高い水準を絶えず保っているシャトーが数多くあり、非常に楽しめる」ともジャンシスは述べる。近年はフロンサック、コート・ド・カスティヨンといった地域で、ワインの品質向上が話題になることが多い。
ボルドーについて
フランス南西部、大西洋に注ぐジロンド川とその支流に広がる産地。12~15世紀にかけてはイギリスの領土(アキテーヌ)であった。延べ111,000haの広大な栽培面積はフランス最大のAOCで、生産者は約6,300社。うち61シャトーが認定される格付けは、1855年“当時の取引価格”を拠り所にして決められた。この格付けは1973年に1級に昇格したシャトー・ムートン・ロートシルトを唯一の例外とし、150年以上固定されており、「現状がこの格付けに合わなくなっているものもある」とジャンシス・ロビンソン。大半の有名シャトーは農家の手を離れ、パリおよび世界各国の銀行や保険会社など不在地主が経営。赤と白の割合は約8:1。近年のボルドーで「最も重要な発展は、従来あまり冴えないとされたアペラシオンで、真剣なワイン造りをする生産者の増加である。特に目が離せない地域は、コート・ドゥ・ブライエ、コート・ドゥ・ブール、フロンサック、ラランド・デュ・ポムロールなど」とも、ジャンシスは述べている。