Envinate
エンビナーテ
造り手: |
Roberto Santana, Alfonso Torrente, Laura Ramos, José Martínez ロベルト・サンタナ、アルフォンソ・トレンテ、ラウラ・ラモス、ホセ・マルティネス |
国・地域: |
Islas Canarias - Ribeira Sacra - Extremadura - Almansa スペイン / カナリア諸島 - リベイラ・サクラ - エストレマドゥーラ - アルマンサ |
主要な使用品種: |
メンシア(Mencia) ガルナッチャ・ティントレラ(Garnacha Tintorera) リスタン・ブランコ(Listán Blanco) リスタン・ネグロ(Listán Negro) |
ホームページ: | https://www.facebook.com/Www.envinate.es/ |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
エンビナーテについて
“エンビナーテ”はラウラ、ホセ、ロベルト、アルフォンソの4人組からなるワインメーカーグループである。大学の同窓で、2005年にワイン造りのコンサルタント業を始めたことが、エンビナーテの始まりである。“4つの頭、8つの目でいつも考えているのさ”と言う彼らは、お互いへの強い信頼で結ばれており、各地方の担当はあれど、可能な限り4人で畑に立ち、栽培、醸造方針を決めている。
DOリベイラ・サクラ
その聖なる(Sacra)河(Ribeira)と、河を見下ろす急斜面の景色には圧倒される。1996年にDO認定され、メンシアとそれと混植されるその他の地品種が多く栽培される。アルフォンソは、森林消防隊員であった頃に見た、ヘリコプターの上から見た景色に、心を奪われた。“このテラスはエジプトのピラミッドのようなものだ。今造ろうと思ってもとても、できるものではない。信仰と気の遠くなる時間をかけて人がつくったもの”だとアルフォンソはその景色を評する。近年この地域のワインは、伸びやかな味わいのワイン造りで国際的評価も得ているが、その中でもエンビナーテはひときわ異彩を放っている。
DOアルマンサ
カスティーヤ・ラ・マンチャの南東の端のDOアルマンサは、緩やかな丘や平野が続くが、中央台地(メセタ)に位置するため、標高は800mと高く、大陸性気候の厳しい環境である。ホセはこの地方のアルバセテという街の出身であり、ゴブレ仕立ての広大なワイン畑がどこまでも続く景色を見て育った。モナストレルや、ガルナッチャ・ティントレッラなどの品種が、栽培面積のほとんどを占める地域ではあるけれども、エンビナーテの活動する他の地域同様、地品種を栽培して混醸される。
カナリア諸島
常春のカナリア諸島は7つの島からなる。ロベルトの生まれたテネリフェ島は、スペイン領内最高峰の、標高3718mのテイデ山を有する火山島で、地域ごとにブドウ畑の風景も大きく変わる。温暖湿潤な北側のタガナン村のブドウ畑は鬱蒼としており、急斜面の不規則なテラスにブドウ樹が這うように茂る。オロターヴァ地域では、三つ編み仕立てとでもいうべき、10m以上にもなる、枝の絡み合ったコルドン・トレンサーダ(三つ編みの意)で仕立てる。さらに、標高1000mのテイデ山の麓では、極度の乾燥にも適応しやすいとされる、ゴブレ状に仕立てられる。それぞれのエリアの迫力のある畑の様子に加え、エンビナーテ4人の無理のない醸造により、風景そのものを封じ込めたようなワインへと変化する。
スペインについて
世界一位のブドウ栽培面積をほこる、スペインのワイン産業は、大規模に海外へと輸出することで、成り立ってきた。19世紀初頭までは、南アメリカの植民地へ、19世紀後半からは、鉄道の発達とともに、地続きのフランスへ大量のワインが輸出された。1960年代から近代醸造技術の導入が活発になり、シェリーブームがおとずれ、リオハワイン人気も再燃した。21世紀になりスター生産者の登場により、高品質なワインの存在も認知されているはずだが、日本ではスペインワインというと、まだまだ安ワインのイメージが拭えない。イベリア半島は、中央台地(メセタ)が国土の大半を占めており、沿岸部から数十kmも内陸部へ入ると、標高が600〜1000mの高さまでになる。中部から南部にかけては乾燥した気候も幸いして、病害も出にくく、ブドウ栽培のまさに好適地である。 近年では、カタルーニャ地方の動きが目立つが、北部の降雨量の多い地域や島々を含めたスペイン各地で、新世代の造り手たちの手により、地品種と伝統的な製法でのファインワインが、同時多発的に生まれている。