ラシーヌ・オフィス便り vol.30

2012.01 担当:西

普段なかなか垣間見ることが出来ないラシーヌの活動ぶりをご紹介!

1
11月24~30日:ジャン=ピエール・フリック夫妻 来日!

11月27日開催の第2回・FESTIVIN(フェスティヴァン)参加のため、フランス/アルザスより、ジャン=ピエール・フリック夫妻が来日。
年々、その味わいに魅力的な要素が増している≪ジャン=ピエール・フリック氏≫。アルザスという地で、有機にこだわりながら、真摯な態度でワインを造り続けている。そんな彼のワイン造りの中では、いったいどんな困難があり、どういう楽しみがあるのか、直接、話を伺える機会となった。

 

2【ドメーヌ・ピエール・フリック】
※記・合田泰子
1999年(前社ル・テロワールを営んでいた時代)にご紹介を始めて、早10年が過ぎました。当初は、栽培は有機だけれど、ワインは生真面目ながらやや面白みに欠けるワインだったように思います。
同じアルザスながら、ジェラール・シュレールとは両極端なスタイル ですが、澄んでバランスのよい味わいは多くのファンをつかんで きました。この数年、サン・スフル(酸化防止剤非使用)キュヴェの試みとともに、やわらかなニュアンスとうまみの奥行きが備わり、ますます魅力的になってきたと感じています。
3 今回の来日中、ジャン=ピエール・フリック夫妻と3人で、ゆっくりと夕食を共にする機会をいただけた。私自身、アルザス地方は、ワインにたずさわるきっかけとなった特別な想いのある土地。数年前、想い出の品として購入したアルザス地方のシンボルであるシゴーニュ(コウノトリ)の小さなぬいぐるみは今でも大切にしている。そのアルザス地方に深い愛情をもって生きている彼らとの時間は、とても貴重なものとなった。
早速、ワイン造りをしながら生活していくことについて、聞いてみる。

「畑での仕事は、もちろん大変だけど、本当に心地がいい。朝日が昇ると共に起き、日が暮れると共に仕事を終える。自然と一体となったリズムで生活をするという、ごくシンプルなことは、自然の摂理の中で生きている意義や心地よさを感じるよ。」と語る表情、おだやかでやさしい。会話中、チャーミングに微笑みあう2人を前に、こちらも自然と笑顔になる。ただ、1つ気になっていたことがあった。それは、震災後の来日だということ。外国人の来日が減少する中、彼らはどういう想いで来日を決意してくれたのか。聞くと、「運命は神のみぞ知るもの。僕たちは事実を受け入れて、生きていくことしかできない。ならば、今の想いを大切にして生きていきたい。日本が大変なときだからこそ、僕たちにも出来ることを考え、来日を決めたんだよ。」と話してくれた。不安定な状況の中、1歩ずつ前進しようとする日本に対し、日本における自然派ワイン市場の活性化と、(彼らのワインはもちろん)自然派ワインを好む人たちに対する感謝の意をこめた来日だったことが伝わる。帰路につくなり、夕食時にお世話になったお店の方々へのていねいな挨拶や電車の中で席を譲る姿に接し、彼らの人に対する思いやりを忘れない、さわやかで凛とした姿勢がとても印象的だった。

※あわせて、ジャン=ピエール・フリックからのメッセージ(記・2004年)も、ご一読ください。
http://www.racines.co.jp/producer/france/alsace/From_PierreFrick.doc

 

11月27日:≪FESTIVIN≫@スバルビル2階 EBIS303ホール(恵比寿・東京)


■□ FESTIVIN(フェスティヴァン)
□■ http://www.festivin.com/
第2回世界の自然派ワイン祭り!
~ヴァンナチュールだから うまいのではなく、うまいからうまいんです。~
昨秋、約900名の来場者を迎えて好評を博した自然派ワインのお祭り、FESTIVIN(フェスティヴァン)。

―理屈抜きで、おいしいワインを、楽しく飲もう!!― 勝山晋作(祥瑞オーナー)と、その仲間たちの、熱い想いから生まれたイヴェントが、今年も開催!2回目の開催となった今年。震災の影響もあり、開催を懸念したものの、「自然派ワインを通して、少しでもみんなが心から元気になれる場所をつくりたい。」という想いも込めて開催を決定。また、自然派ワインを扱う立場から、エコフレンドリーを目指し、サウンドシステムの電力は太陽光発電でまかなった。

当日は2部制(第1部:11~15時/ 第2部:16~20時)。
1回目の開催が反響に反響をよび、2回目の今年は、なんと、総計:約1400名が来場! 今年は、国産ワインはもちろん、世界各国から300種類以上のワインが集まり、18店舗の飲食ブースメインステージではライヴやピエール・フリックのワインがあたる抽選会と内容盛りだくさん! 中でも注目は、都内の人気シェフたちが コラボレーションした、1日限りのレストラン:第1部『トラットリア・フェスティヴァン』/第2部『ビストロ・フェスティヴァン』! おいしいワインと、おいしい食事を心ゆくまで堪能していただいた。
自然派ワインがつなぐ人と人。そのつながりが、さらに強く大きく勢いを増して広がっていることを実感できた1日だった。

※5分でわかるFESTIVIN講座(@ウェブ・ダカーポ)http://webdacapo.magazineworld.jp/gourmet/66929/
※CNN http://www.cnngo.com/tokyo/drink/festivin

 

12月13、20、27日:デバン立会い
ラシーヌでは新着ワインの管理/到着/納品状況を確認するため、倉庫での早朝デバンに仕入れ担当者が毎回立ち会い。

7

~ 最後に ~
2011年度、最後のラシーヌ・オフィス便り。今年のラシーヌは、“Vini Viti Vinci” の衝撃的なエチケットとその味わいで、話題沸騰! また、魅力的なボルドーとギリシャワインが多数入荷。(特に、11月入荷のCubis Rouge(3L・BIB)は、土着品種・マブロダフネ種の濃密な味わいがたっぷり!)
ラシーヌ・スタッフも、新たに3名が加入。
2012年もワインと人のつながりを大切に、すばらしい生産者とワインをご紹介していきます。

 

 

▲ページのトップへ

トップ > ライブラリー > ラシーヌ・オフィス便り vol.30