『ラシーヌ便り』no. 5

2005.10.3  合田泰子

 すっかり涼しくなってまいりました。夕方7時を過ぎると、外気も秋らしい快さ。「さあ、今日もワイン飲もう」なんて、ついオフィスで冗談を言ってしまいます。この季節になると、おいしいワインがいっそうおいしくなりますね。

9月17日にフランスから帰ってきました。今回もまた、ビッグなお知らせがいくつかあります。

1) ラシーヌが選ぶブルゴーニュ赤ワインのヴァン・ナチュール版、いよいよ登場です。
クリストフ・ギュイマールは、2000年ヴィンテッジから酸化防止剤非使用での醸造を始めたドメーヌで、堂々とした古典的な味わいとともに、いかにもヴァン・ナチュールらしい《やわらかなタッチ》と《澄んで心地よいアフター》が伝わってくるワインです。今回持ち帰りました2003のマグナムを、10月5日(大阪)と12日(東京)の試飲会でご覧いただけます(追記2007年。このドメーヌはその後廃業してしまいましたので、結果的に1ヴィンテッジしか輸入いたしませんでした)。

2) ご存じ、シャロネーズとローヌを代表する腕利きの造り手が、ラシーヌでお目見えします。
いずれも私が日本で最初にご紹介し、圧倒的な好評に恵まれてきたドメーヌです。
長らくお待たせしてしまいましたが、ようやくラシーヌに登場することが本決まりになりました。

* 1998年の鮮やかなデビュー以来、めきめきと腕をあげ、今やシャロネーズ最上の
造り手と評価される Vincent Dureuil Janthial ヴァンサン・デュレイユ・ジャンティアルの2004年

* 北ローヌを代表するヴァン・ナチュールの巨匠 Thierry Allemand ティエリー・アルマンのコルナス2004年


上記二人の素晴らしい造り手との契約が決まりました。11月から12月にかけて入荷いたします。
ご期待ください。


さて、すでにお聞きおよびのように、2005年ヴィンテッジはボジョレ以北では、素晴らしい作柄に恵まれました。コート・ド・ボーヌとコート・ド・ニュイは 天候に恵まれ、畑には病気がまったくなく、夜間に風が吹いたため夜間の気温が低くて酸が十分に保たれました。コート・ド・ニュイでは8月終わりから9月上旬にかけて、理想的な雨がふったために、タンニンの最後の熟成が促されました。そのため、ニュイとボーヌでは、通常とは逆に今年はニュイのほうがボーヌよりも熟成が早く、収穫もほぼ同時に始まりました。

次にシャブリですが、「史上最上の、経験したことのないヴィンテッジ」と、シャブリ地区の造り手たちは大騒ぎです。コート・ドール以上に良年とも言われています。というのは、コート・ドールは全般に乾燥ぎみでしたが、シャブリでは夏の間適度な雨に恵まれました。アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールがどのような2005を造るか、今から楽しみです。

ボジョレは古典的なスタイルの大変レヴェルの高い仕上がりが見込まれます。久しぶりにマドーヌの畑を歩いてみて、ペレオン村の標高の高さ、斜面に広がる樹齢の高い畑にあらためて感心。この環境のもとだからこそ、高品質なワインが生まれることを再確認いたしました。マドーヌでは「過剰生産のために危機的状況に入っているボジョレ界のなかで、生き残っていくためには、優れたワインを造るしかない」と決意も新たに、40~50年前にボジョレ一帯で植えられた多産型ク ローンを植え替え、品質の向上に努めています。ですから、ブルゴーニュの著名ネゴシアンから毎年のように大量に予約されてしまい、この規模の造り手として は、ヌーヴォーの生産量は少量です。

ヤン・ロエル、ジャン・フォワイヤール、マドーヌ、そしてヴァン・ヌーヴォー・デュ・テュエ=ブッフ、今年のヌーヴォー陣容にご期待ください。類を絶する高レヴェルにある、本来のヌーヴォーらしいスタイルのヌーヴォーが届きます。

試飲会で皆様にお目にかかるのを楽しみにしています。

合田 泰子

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