『ラシーヌ便り』no. 33

2008.4.11  合田泰子

《合田泰子のワイン便り》

 例年ヴィニタリーに出かけるため、日本の桜を長く楽しんだことがないのですが、今年は3月25日あたりから東京でも楽しむことができました。毎年のことですが、桜の頃は、街も華やぎ、気持ちが明るく、軽く、前向きに考えることができるような気がします。

 《私とブルゴーニュ・ワイン 》
 3月は、隔年催される《グラン・ジュール・ド・ブルゴーニュ》に久しぶりに行ってまいりました。各村のホールでは、造り手がスタンドに立ち、訪問者は造り手と話をしながら2006年ヴィンテッジを中心にテイスティングができます。当然のことですが、人気の造り手の前は、黒山のひとだかりで、なかなか自分のグラスにまで順番が回ってきません。私も我慢強く並んで、ここぞという造り手のワインや気になる造り手のブースで、できるだけテイスティングしてきました。現時点におけるブルゴーニュの全体像をとらえることができ、個々の造り手の実力の一端を確かめることができます。

 ブルゴーニュに通い始めて早いもので18年になります。初めてディジョンからボーヌに向かう車窓から、コート・ドールの丘を目にしたとき、未知の世界へ入っていく不安と期待で、胸がいっぱいになったことが昨日のことのように思い出されます。早い時期に「コント・ラフォン家の歴史を振り返る3代のテイスティング」に参加させていただいたり、《ユベール・ド・モンティーユ》、《アンリ・ジャイエ》、《ジョルジュ・ルーミエ》、《ロマネ・コンティ》、のような素晴らしい造り手を訪ねさせていただく機会に恵まれたことは、その後の大きな宝でした。当時ブルゴーニュの伝統を体現する優れたワインの多くは、「株式会社ミツミ」や「ジャーディン」など、他のインポーターによってすでに輸入されていました。その中で、経験の乏しい私に何ができるかと考えぬき、代替わり時期であった、《ユベール・リニエ》、《ロベール・グロフィエ》、《アンヌ・グロ》、《ジョルジュ・ミュニュレ》、《ジャン・イヴ・ビゾ》といった造り手を紹介させていただきました。十数年を経た今、どの造り手もブルゴーニュを代表する造り手と認められ、手の届かない存在になりました。1991年に始まった《新星ヴェルジェ/ジャン=マリー・ギュファンス》の日本市場への紹介も、様々な思い出があり、たくさんの経験をさせていただきました。

 前社時代は、ご存知のように「バレル・セレクション」シリーズを開発することによって、あまりにも高騰して手が出なくなったブルゴーニュの中で、可能性に恵まれた次世代の作品をリーズナブルな価格で、「清澄せずノン・フィルターでビン詰め」してもらって紹介してまいりました。
 さて、現在のラシーヌのポルトフォリオの中で、コート・ドールのワインの扱いが少ないことは皆様お気づきだと思います。私たちも、日々試行錯誤を繰り返しながら、次の造り手にめぐり合うべく試みているのですが、期待しているようなワインになかなか巡りあわないのも事実です。
 「繊細で、優しく温かなぬくもりを感じ、色は淡く、エレガントで、複雑で消えるような長い余韻が続き、センシュアルな味わいで口中を満たしてくれるピノ・ノワール」――そんなブルゴーニュ・ワインを、早く皆様にお届けできるよう、努めたいと思っています。

 《新人のご紹介》
 4月からラシーヌの社員に異動がありますので、あらためて全員をご紹介させていただきます。
今後とも、いっそうのご鞭撻・ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

【経営/開発】合田 泰子、塚原 正章
【営業】   美野輪 賢太郎、若槻 隆裕、佐古 典子
【総務/経理】太田 亜紀
【情報発信】 荒槙 大

【新入社員】 堀野晃弘、笠谷 真紀子

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