『ラシーヌ便り』のお知らせとご挨拶

2005.7.1  合田泰子

 梅雨の候、ご清祥にお過ごしのこととお慶び申し上げます。また、日ごろはお取引きいただきまして、有難うございます。
ヨーロッパは2003年のような酷暑とか。一昨日は「トリノで39度を記録」と報道されていましたが、ピエモンテ地方の畑はどうなっているかしら、と造り 手の方たちの顔を思わず思い浮かべました。日本も今年は空梅雨で水不足が心配されます。暑い季節の配送はいくらリーファー便を使っていても、液面の高いワ インはとかく吹きがちで、心配が絶えません。久しぶりの雨は、なんだかほっとします。

 先月末には新しいオフィス(東京都新宿区三栄町25番地 パークサイド四谷 5F)に移転をおえ、ようやく弊社も会社としての形が整いだしました。これも、多くの優れたワイン生産者と素晴らしいお客様に恵まれたおかげであると、深く感謝しております。

 長い間、月々のご案内が不十分でご不自由をおかけし、申し訳ありませんでした。今月から毎月、定期的に『ラシーヌ便り』として、生産者情報と新しく登場する造り手の紹介、再入荷品などの情報を、従来の商品・価格リストに添えてお送りさせていただきますので、ご覧ください。ありていに言えば、「読まないと損をする」を モットーにして、判断材料になる情報をお届けするよう努力いたします。誌面もできるだけ読みやすく構成していまいりたいと思いますので、どしどしご意見を およせください。

 船がつくときは、いつも宝石箱(残念ながら自分のものは空も同然ですが)を開けるように楽しみなのですが、今月のイタリア船ほど到着の日を待ちわびたことはありません。まず、リーノ・マーガが造るバルバカルロ社のワイン。ヴィンテッジ違いで様々入荷しますが、もちろん蔵出しです。あるいは、ひたむきに伝統を受け継ぐ「ピエモンテの良心」とも呼ぶべき造り手の、カシーナ・フォンタナ。いずれも妥協を排した古典的な考えのもとに、すぐれた感覚で仕上げられた傑作ぞろいです。ワインの仕入れにかかわる仕事のなかで、これほど驚きと感激を感じたことはありません。このような造り手たちとの出会いに感謝するとともに、造り手と市場への責任を深く感じています。

 今年にはいってからすでに、イタリアで5人、スペインで1人、フランスで4人ほど、有力な造り手と新らたに仕事を始めました。『ドン・ジョヴァンニ』のカタログの歌ではありませんが、新人の登場や本邦未紹介の造り手の発見など、状況の進展と素晴らしい出会いがあるかぎり、ご案内するつもりですのでご期待ください。

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