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Sepp Muster
 ゼップ・ムスター 

ワイナリー名 Sepp Muster
ゼップ・ムスター
創業年 1727年
         
国・地域 シュタイヤーマルク ・ オーストリア
地区/村 ズュートシュタイヤーマルク/ロイトシャッハ
代表者 Sepp Muster & Maria Muster
ゼップ・ムスター&マリア・ムスター
畑面積 10 ha
主要品種 ソーヴィニョン・ブラン(Sauvignon Blanc)
ブラウフレンキッシュ(Blaufränkisch)
シャルドネ (Chardonnay)
平均生産量 約25,000~30,000本/年
生産者プロファイル

【ドメーヌについて】
 私達マリア・ムスターとゼップ・ムスターは、1978年に両親であるルドルフ・ムスターとテレジア・ムスターから10haあまりのブドウ畑を所有する醸造所を継いだ。醸造所が登場する最も古い記述は1727年まで遡る。また、1787年に神聖ローマ帝国皇帝ヨーゼフ2世のもとで作成された地図に醸造所のブドウ畑の記述がある。

 私達はワインの生命感、本物の持つ美しさ、そして個性を大切にしている。それは精神的な面及び、ブドウ畑やセラーでの労働の一連のプロセスの結果からくる姿勢である。ワインは生きものであり、常に姿を変えるものだ。この生命感をワインに与える為には、一歩引いてワインを見守り、分析値から距離をおいて、ワインの魂に救いの手を差し伸べるようにすることが必要だ。ゆっくりと時間をかけて楽しめば、ワインはあなたを内面への旅へといざなうことができる。
 私達はワインに空間と時間を与えて、そのワインが内に秘めた個性、つまり産地、土壌、生産年の特徴を表現したいと考えている。ゆっくりと丁寧な醸造により、ワインの長期間楽しめて熟成する能力を損なわないようにしている。この古くからの伝統に忠実なワイン造りを行うには、セラーではワインはなるべく人為を加えず、ブドウ畑では注意深い作業を行うことが基本である。その際、私達は土壌、ブドウ樹、そしてワインが可能な限り生き生きと、生命力を持つよう心掛けながら作業する。私達は自然の中で生活し、自然を観察し、毎日そこから学ぶ。エコロジカルで環境持続型農作業は、活力あるものを長期的に生産していくのに役立っている。そうした製品は人間にとって有益であるとともに、次世代の生活基盤を確かにする。その実現のために、私達はブドウ畑では宇宙のリズムを考慮しながらビオディナミ農法を実践している。2003年にはデメターのメンバーとなっている。
 私達はワイン産業が世界的な規模で工業的に標準化されつつある時代に生きており、醸造技術的には欠点のない、毎年同じ味のするワインが大量に生産されている。その一方で、手造りの一つ一つが個性的なワインも造られている。それは魂のこもったワインである。私達は後者のワイン造りを行っている。地球資源に注意深く向き合いながら高品質なものを造ることは、深い喜びと満足をもたらしてくれる。本物のワインだけが、飲み続けたくなる体に良い味わいと官能性を持っていると考える。

 ブドウ畑は海抜430~470mに位置し、全て醸造所の周りに広がっている。ブドウ畑において最も大切にしていることは、土壌と植物の生命力を保つこと。土壌、植物とそれを取り巻く環境が相互に調和した生態バランスに到達するために、ビオディナミを採用している。ビオディナミはルドルフ・シュタイナーが提唱した手法で、その中には植物、ミネラル、動物性物質からなる薬草茶やプレパラートを活性化(ディナミジーレン)して散布することも含まれるが、その際特定の天体の位置関係を参照して作業を行っている。肥料、除草剤や合成農薬は一切利用しない。収穫量は自然に従い、個性に満ちて複雑なワインのもととなる、粒の小さな香り高いブドウの収穫を目指している。
 ブドウ畑を見渡すと、他の醸造所のブドウ畑とは様子が違うことに気付く。野放図で原始的に見える仕立て方で、単一架線方式あるいは反転仕立てと呼ばれている。このブドウ樹本来の姿に近づけることを目指した仕立て方をすることで、ブドウ樹は栗の木の杭の高さまで育つ。その高さまで達すると、約1.8mの高さに渡された一本の針金に枝を這わせます。新梢は針金から垂れ下がる。先達が編み出したこの仕立て方は畑の土壌に最適で、シュタイヤーマルク南部の気候条件にも適合している。これにより、生理的に完熟したブドウを収穫することが出来る。

 また、イルミッツ地方独特の気候で、大陸性気候の影響は弱く、夏は温かく冬は寒さが穏やか。特にコアアルプ(訳注:オーストリア南部の山脈)からの冷たい風と夜間の冷え込みにより、この産地独特のワインが生まれる。

 最後に、醸造においては、様々な味や香りの構成要素が最高の熟成と調和にとなるよう、以下の点に留意しています。ブドウを丁寧に扱うこと、野生酵母による醗酵、なるべく木樽を使うこと、長期間の樽熟成もしくは瓶詰を遅らせること(生産者HP及び本人インタビューより作成)。

【畑について】
栽培:ビオディナミ
認証機関:デメター
土壌:石灰質を含んだ泥灰岩もしくは泥灰岩から成る粘土質のシルトで、これが固形化したものをこの地方ではオーポクと呼ぶ。この土壌からは暖かみがあり、水晶のように澄んだワインが出来る。
堆肥:堆肥や化学肥料は使用していない。ビオディナミ・プレパラートの500~508番を畑に撒いている。

【醸造について】
圧搾:空気圧式プレス
醗酵:木樽(225、300、600、1,200、1,800、2,400L)
熟成:木樽

   
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