Pago Del Naranjuez
パゴ・デル・ナランフエス
造り手: |
Antonio Vilchez Valenzuela アントニオ・ビルチェス・バレンスエラ |
国・地域: |
Granada スペイン / アンダルシア / グラナダ |
主要な使用品種: |
メルロ(Merlot) ビヒリエガ(Vigiriega) テンプラニーリョ(Tempranillo) ピノ・ノワール (Pinot Noir) |
ホームページ: | なし |
ワイナリー詳細: | ダウンロード(PDF) |
取扱いワイン詳細: | ダウンロード(PDF) |
パゴ・デル・ナランフエスについて
アンダルシア州は、ジブラルタル海峡を挟み、アフリカ大陸にも近く、イスラム文化の影響を多く受けており、他の地域にはない独特な哀愁漂う地域。スペインの最南端の州で、最も気温の高い地域であるが、シエラ・ネバダ山麓のグラナダは街自体が標高700mにあり、伝統的なブドウ畑は標高1000mを超す。グラナダで生まれたアントニオは、6歳の時に両親と共にフランスへ移住した。若いころからワインとブドウの世界には興味があり、30歳の頃、スペインに戻り、ブドウ栽培を始める。そのためか、テンプラニーリョだけでなく、フランス系品種も多く植わっている。その後、元詰を初めてワインを売り出すまでに更に数年かかるが、年間10000本に満たない量のワインを少量ずつ造っている。亜硫酸無添加の味わいは時として、長期のビン熟成の必要を感じさせるが、2015年VTからは、ステンレスタンクでの熟成に切り替え、味わいはより安定している。しかし、変わらないその素朴な味わいは、栽培の良さとアントニオの何とも言えない人柄の良さを感じさせる。
スペインについて
世界一位のブドウ栽培面積をほこる、スペインのワイン産業は、大規模に海外へと輸出することで、成り立ってきた。19世紀初頭までは、南アメリカの植民地へ、19世紀後半からは、鉄道の発達とともに、地続きのフランスへ大量のワインが輸出された。1960年代から近代醸造技術の導入が活発になり、シェリーブームがおとずれ、リオハワイン人気も再燃した。21世紀になりスター生産者の登場により、高品質なワインの存在も認知されているはずだが、日本ではスペインワインというと、まだまだ安ワインのイメージが拭えない。イベリア半島は、中央台地(メセタ)が国土の大半を占めており、沿岸部から数十kmも内陸部へ入ると、標高が600〜1000mの高さまでになる。中部から南部にかけては乾燥した気候も幸いして、病害も出にくく、ブドウ栽培のまさに好適地である。 近年では、カタルーニャ地方の動きが目立つが、北部の降雨量の多い地域や島々を含めたスペイン各地で、新世代の造り手たちの手により、地品種と伝統的な製法でのファインワインが、同時多発的に生まれている。